スマホでADVゲームを作ってみた話(iOS&TyranoScript)

このブログを始めてから早くも2ヶ月が経とうとしているのに、全く何も書いていない状態だったわけですが。

今日はふと思いついて、iPhoneのみでADVゲーム制作ツールTyranoScriptを使ったゲーム制作を行う方法について書いてみようと思います。

 


こんなことを思いついた経緯としては、先日からiOSアプリのpythonista3でPython書いたり、のべるちゃん弄って遊んでいた時に
「そういえば、TyranoScriptならiPhoneのローカルでも編集&プレイバックできんじゃね?」
って思ったからでして。

 

「最近ノ若者ハPCヲ持タズ、スマホタブレットダケデ云々カンヌン……」

って話も耳にするし、iOSで完結するゲーム開発環境ってなかなか面白いのではないかと思ったわけです。

それで、とりあえず「PCあるんだからPCでよくね?」ってツッコミは置いておいて、iOSでティラノスクリプト動かした流れを書き留めることにしました。(ブログのネタがなくて3ヶ月以上放置するよりは何でもとりあえず書いてみた方がいいよね!w)

 

あ、ちなみに環境はiPhone7のiOS11.2.5です。

 

1.ティラノスクリプトのダウンロード

ティラノスクリプトは書籍も出ている有名なツールなので説明は不要かもしれませんが、JavaScripthtml5で動くノベルゲーム制作ツールです。
ブラウザ以外でもWin、MaciOSandroid等幅広いプラットフォームで動作し、プログラミング言語が分からずとも本格的なゲームが作れます。
もちろん、JavaScriptが書ける方にとってはより拡張性があるわけですが。

 

というわけで、そのティラノスクリプトを公式からダウンロードします。
https://tyrano.jp/

あ、zipなので、iZipという無料アプリを使用して解凍。

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とりあえずそのままindex.htmlをiZipで開く。
これだけで、一応ティラノスクリプトiOSローカルで動くことが確認できます。

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2.スクリプトの編集


スクリプトの編集にはテキストエディタが必要、ということで僕が使ったのはiEditorというこれまた無料アプリ。

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iOS11からファイルのブラウズが出来るようになったので、ファイルで先程iZipフォルダに解凍されたティラノスクリプトのフォルダをiEditorフォルダに移動。

 

iEditorからData > scenario > scene1を開くと「このファイルはサポートしてないゼっ」って感じのダイアログが出るので「View as a text file」を押下。

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これで晴れてシナリオファイルを編集出来るようになるわけです。

 

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先程はiZipからindex.htmlを実行しましたが、このiEditorからでも実行可能のようです。

やっぱり、スマホだとテキストの編集がきついですね。特にコピペとか、挿入はストレスフルです。でも、iPad+BTキーボードとかなら全然大丈夫かも。

 

3.素材もiOSで作ってみる

当然、すべてiOSで作ることを目標にしたので素材もiOSで作ります。
とりあえずADVゲームといえば立ち絵ということで適当なペイントアプリを使って絵を描きました。

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今回はこれまた無料で使えるibisPaintを使用。

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絵心がないのは自覚しています。

 

とりあえず、透過PNGで保存するわけですが、ibisPaintだと普通に保存すると透過にならなかったのでレイヤー操作する画面から透過PNGで保存をする必要がありました

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あとはiOS標準の写真から保存した画像をティラノのフォルダに移動をすれば、OKですがファイル名は変えた方がいいでしょうね。

 

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絵もiPhoneで作ったのだから、音楽も当然iPhoneで作ります。
iOSで適当に作曲といえばガレージバンド。適当な曲を作って、今回は非圧縮(wav)で書き出し。

 

キャラ画像はdata > fgimageフォルダに。背景はdata > bgimageフォルダ、音楽はdata > bgmフォルダに保存します。

で、それらのファイルをシナリオスクリプトで読みます。

 

んで、動かしてみたのがコチラ

 

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画像なので伝わらないですが、音楽もちゃんと鳴ってます(笑

 

iPhoneだけで公開するところまでやりたいならFTPアプリで自前のサーバにうpすればブラウザからプレイできるはずなので、一応これで「iPhoneだけでADVゲームを作ってみる」ことは可能ってことでオチとさせて頂きます。 

 

感想(?) 

このiPhoneのみでティラノスクリプトを使ったゲーム制作」をやってみて感じたことは「思っていたよりも普通に作れる」ってことでしょうか。

僕の想像が悲観的だったのかもしれませんし、当然サンプルプロジェクト動かす事くらいしかやっていないので、ちゃんと作るとたくさん障害が出てくるのかもしれませんが……

でも、iOS11のファイルブラウズ機能のおかげでこういった個別のファイル操作が格段にやりやすくなりましたね。

 

んー、課題としてはプレイバックする方法でしょうか。

今回は無料アプリでブラウジングしたので仕方ないですが、広告やアプリ自体の挙動が邪魔で長時間テストプレイは出来なさそうです。

あ、でも今回書いたアプリはそれぞれ有料版があるようなので広告とかは有料版にすれば解消されるでしょう。

 

まぁiPhoneでゲーム作るならラノゲツクールやのべるちゃんといったゲーム制作アプリを使う方が手っ取り早いですし、実際にiPhoneのみでゲームを作ろうという人は少ないと思います。

なので、外出先で製作中のティラノのプロジェクトをスマホでサクッと編集、なんてことも出来ることが分かったぜーって話だと思って頂ければ幸いです。

 

僕はこんな感じで「ひとつのスマホで全部やってみる」みたいなのがすごい好きなので「スマホでゲーム制作するならもっと良い方法があるぜ!」といったお話があれば、是非教えてください。